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アンカー 1

​通話記録

豺狼の巓の後、雛鳥と堤の通話ログ...

「ケイ、ちょっといい?」
「なんだ、リタ」
「美登利組の組長が殺されたって話聞いた?」
「ああ、カデシュの傘下に入った連中だろ、そいつが殺された?自殺したとかいう話だろ」
「あんた頭悪いわね、こんなタイミングで自殺するなんてカデシュに都合が良すぎるでしょ。奴らに殺されたのよ」
「はあ、そういうことね。話ってそれだけ?」
「本題に入るわ、あんたここんとこ最近仕事休んだ日が続いてたときあったでしょ、そんで休みの前に何度か私に電話あったけど何かあったの?」
「ああ、あの件か、正直に言おうかどうか迷ったんだが言っていいか?」
「全然いいわよ」
「信じる?」
「もったいぶらずに早く言って」
「最近この辺りで連続殺人事件があったの知ってるか?」
「ええ、犯人のアメリカ人だったが河川敷で死体として見つかったとかいう話でしょ」
「ああ、実はこの一連の事件、俺も巻き込まれてしまったんだ」
「ええ...犯人の乗ってた車が事故ってた写真を見てあんたじゃないことを祈ってたけど、まさかね...」
「あれは俺の車だ、だから今車がない」
「車よりも身の安全よ、あんた大丈夫なの?」
「俺は平気だ、結構ケガしたけど」
「あんたがやったの?」
「いや、俺は殺してない、俺が自分の手を汚すとでも?会社の面子がまずいことになる」
「じゃあ、一体???」
「カデシュの人に頼んだんだ。持ってた予備の携帯をあいつに仕込ませて探知させたんだ」
「はーーーーー、あんたも賢いわね」
「そんで頼みがあるんだけど...」
「なに?」
「新しい車の代金3割と義眼のアップグレードを頼めないか?」
「アップグレードならどんな風にしたいか応談になるけど、車代わね...貯金はあるけど私も欲しい車あるし...」
「初代のNSX Type-Rだろ?俺譲ってくれそうなオーナー知ってるんだ、結構安い値段で」
「ホント?まさかあんたが私の好みを分かってるなんて思いもよらなかったわ」
「いやいや前Gooかなんかでみてたろ、俺の目はごまかせない、いやリタ達が作ってくれた目か(笑)」
「お世辞がうまいわね(笑)いいわ、この話だったら貸してもいいわ。義眼の件もまたどっかで話をしようね、じゃあ」

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